中央値・件数(n)・ばらつきで、何がわかって何がわからないか。ページに並ぶ数字を、どこまで信じて、どこから先は言えないのか。その線引きごと、読み方をまとめました。
各ページの一番上に出る㎡単価は、平均ではなく中央値です。不動産の価格は、一部の極端に高い/安い取引に平均が強く引っ張られます。10件のうち1件が飛び抜けて高いだけで、平均は実態からずれる。中央値(安い順に並べた真ん中)なら、その1件では動きません。「その町のふつうの1件はいくらか」に近いのは中央値のほうです。
中央値の隣には必ず n= という件数が付いています。n が大きいほど、その中央値は安定します(1件入れ替わっても動きにくい)。n が小さいと、たった1件の違いで中央値が大きく跳ねます。ureyuki では n が8件に満たないコマは数字を出さず「データ不足」と記載しています。少なすぎる数字は、正確そうに見えて実は当てにならないからです。
上野毛なら、マンションは n=191 と厚い一方、土地は n=40。同じページでも種別によって数字の“重み”が違います。中央値は必ず n とセットで見てください。
中央値の下に「取引の半分がこの幅に収まります」という帯と、ばらつきの値があります。四分位範囲は、安いほうから4分の1〜4分の3の取引が収まる価格帯。ばらつきは四分位範囲を中央値で割った値で、0.3 なら価格が中央値の近くに固まっており、1.0 なら大きく散らばっています。
上野毛の土地はばらつき 0.33、マンションは 0.34。どちらも比較的まとまっているほうです。逆にばらつきが大きい町では、中央値だけを鵜呑みにせず、下の個別の取引まで見たほうがいい、という判断材料になります。
各ページには「区内◯位 / 全◯地区」と、「単価が近い地区」の並びがあります。これは、一つの町の数字を周りと比べて位置づけるためのものです。ひとつ注意を。単価の高い/低いは、町の優劣ではありません。駅からの距離、築年数や面積の構成、用途地域の違いが数字に出ているだけです。上野毛が「区内24位」でも、それは順位表の座標であって、良し悪しの評価ではありません。
ページ下部には、面積帯別・築年数別・間取り別などの内訳があります。これは飾りではなく、混ぜると数字が嘘になるから分けています。㎡単価は面積と逆相関し、小さい区画ほど高く出ます。だから面積帯を揃えずに1つの中央値にすると、価格差ではなく “面積構成の違い”を見せてしまいます。種別(土地とマンション)も混ぜません。土地は土地面積あたり、マンションは専有面積あたりで、そもそも別の量だからです。
上野毛のマンションを専有面積帯で割ると、〜30㎡が95.0万、30〜50㎡が108.9万、 90㎡〜が84.2万。「小さいほど高い」とも単純には言えないのが実データで、内訳を見て初めてその町の形が分かります。
あえて載せていないものを明記します。物件ごとの査定額、「買い時」「売り時」の判断、将来の価格予測。理由は2つ。ひとつは、このデータはアンケート回答に基づく過去の記録の一部であり、個別物件の値付けや将来予測に使える性質のものではないから。もうひとつは、ureyuki は査定も仲介もしていないので、数字をよく見せる動機がなく、出たとおりに載せるのが一番正直だからです。判断はあなたのもので、ここが提供するのはその材料だけです。
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最終更新: 2026年10月11日