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㎡単価の落とし穴

㎡単価(1平方メートルあたりの価格)は、広さの違う物件どうしを比べられる便利な物差しです。ただ、便利なぶん、性質の違うものを混ぜて1つの数字にした瞬間に、簡単に嘘になります。ureyuki が内訳をこまかく分けているのは、この混ざりを外すためです。混ぜてはいけないものが3つあります。

① 種別を混ぜない ― 土地とマンションは「別の量」

同じ㎡単価でも、土地とマンションでは意味が違います。土地は土地面積あたりの価格、中古マンションは専有面積あたり(建物込みの価格を専有面積で割ったもの)。測っている対象が別なので、そもそも同じ物差しではありません。たとえば上野毛は、土地が74.5万円/㎡、マンションが94.3万円/㎡。数字は近いですが、この 2つを平均して「上野毛は84万円」とは言えません。

土地土地面積あたり74.5万 中古マンション専有面積あたり94.3万 測っている対象が別なので、平均して1本の数字にはできない。ureyuki はセクションを分けています。
上野毛の土地とマンション。数字は近くても「別の量」で、混ぜて平均は取れない。

② 面積を混ぜない ― ㎡単価は面積と逆相関する

㎡単価には、小さい区画・狭い部屋ほど高く出るというクセがあります。だから面積帯を揃えずに1つの中央値を取ると、価格の高低ではなく“面積構成の違い”を見せてしまいます。面白いのは、単純に「小さいほど高い」とも言い切れないこと。上野毛のマンションを専有面積帯で割ると、いちばん高いのは〜30㎡ではなく 30〜50㎡。実データはきれいな直線になりません。だからこそ、帯ごとに見る意味があります。

95.0108.9100.091.484.2 〜30㎡30〜5050〜7070〜9090㎡〜
上野毛 中古マンションの専有面積帯別の㎡単価(万円)。最も高いのは30〜50㎡で、「小さいほど高い」と単純には言えない。

③ 築年を混ぜない ― 築浅と築古は別の山

中古マンションでは、築年数によって㎡単価が大きく変わります。築浅と築古を同じ袋に入れて中央値を取ると、その町にたまたま築浅の取引が多かったか、築古が多かったか、という構成の偏りを価格差として読んでしまいます。たとえば世田谷区の中古マンションは、築0〜9年で115.1万円、築20〜29年で93.3万円、築40〜49年で67.3万円。同じ区の中でも、築年帯が違えば別の水準です。

115.1万93.3万67.3万 築0〜9年築20〜29年築40〜49年 同じ世田谷区の中古マンションでも、築年帯が違えば別の水準になる。
世田谷区 中古マンションの築年別の㎡単価。築年を混ぜると、構成の偏りを価格差と読んでしまう。

④ だから、内訳で分けている

種別・面積・築年は、どれも「混ぜると、価格の差ではないものを価格の差として見せてしまう」原因です。ureyuki の各ページが、種別ごとにセクションを分け、面積帯別・築年数別・間取り別などの内訳を並べているのは、この混ざりをあらかじめ外しておくためです。内訳は、ページを賑やかにするための飾りではなく、ひとつの中央値では消えてしまう「その町の形」を、混ぜずに見せるための仕掛けです。

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最終更新: 2026年10月11日